果てしなくつづくお喋り。
マグカップ好きは、おそらく小学生の時からだったと思う。
幸せの象徴のような気がして、とにかくひとつずつお気に入りのマグを集めるのが好きだった。
誕生日なんかにお友達からプレゼントとして贈られることも多かった。
いつの頃からか、好きな人ができたら、お揃いのマグカップを買って、2人で美味しいコーヒーを飲もう、とか、マグカップを握ってずっとお喋りをし続けようと夢見ていた。
そうして、それは夢に留まらず、シナリオ通りに実現した。
でも、シナリオ以上によくできていたのは、その同じマグカップでコーヒーを、もう15年も飲み続けているということ。
大学入学後間もなく、夫と付き合い始めてすぐの時に、「買わなきゃ」というような使命のような心持ちで買ったもの。
ころんとした色合いや、控えめな大きさは、その当時の幸せのかたちを物語っているよう。
きょうは月曜日だったけれど、特に大した理由もなく有給をとっていた夫と、のんびりとした朝ごはんを食べた。
いつもの月曜日より少し遅めに起きて、ちょっと後ろめたいような気持ちもあり、そうして、明日にはやっぱり普通の毎日なんだなぁと思うとちょっと切ないような気持ちにもなって、なんとなく寂しいような朝ごはん。
それでも、このマグカップを今でもふたりで囲めていることの幸せを思えば。
このマグカップを手にしてから、距離を隔てざるをえなかった期間も多々あったし、2人してジプシーのようにあちこち住み歩いてきたし、そのことを思えば、今ここにこのマグが、買った時と同じ姿で存在することが驚くべき奇跡。
熱いコーヒーをすすりながら、いつまでもお喋りを続けよう。
by tomily
| 2007-10-02 12:28
| くらし